豊かさについて考える

この夏、毎日採れているトマト、ズッキーニ、ピーマン。

限られた時間の中で、なんとなく程度の畑のお世話にもかかわらず、しっかり毎日採れてる。作物は裏切らないな～と感じるこの頃。

そして、ナス、キュウリ、ジャガイモ、カボチャはご近所さんや周りの方からたくさんもらっていて、このところずっと買ってない。その他にも梅干し、瓜の漬物、梅酒などの自家製のものも、ここ数週間のうちに色々といただいた＾＾

本当に毎日のようにおすそ分けをもらうありがたい日々。たま～に家で作ったお菓子や酵素シロップなどをお返しに持っていくけど、そうするとまた何かをいただく（笑）与えてもらってばかりで、そのお返しはきっと永遠に出来ないだろうな・・・と思ってる（笑）

また、池田町には豆腐屋さんがあり、味噌屋さんがあり、こんにゃく道場もある。平飼い卵の生産者さんもいる。そのどの作り手の方とも知り合いで、まさに顔の見える関係性。誰がどんな風に作っているのかがわかり、毎日食べている米に関しては、夫が教わりながら作っているもの。もらう野菜や自家製のもの、町内で買うのも、そのほぼ全てに直接的な繋がりがある。

この町に移り住んでから確実にアップしたなと感じているのは、食のクオリティ！今までの生活とは、比べ物にならない。まず、格段に違うのが水と空気のきれいさ。私は喘息もちなのだけど、関東に帰省すると町内にいる時より発作が出やすくなる。そして、これまでなんとも思わず飲んできていた実家の水道水に「え、なにこれ？なんか美味しくない。これ大丈夫なの？」と驚くように。改めて池田町の水や空気の美味しさを実感し、そして同時に慣れとは恐ろしや・・・と感じたりもする。

この豊かな自然に恵まれた池田町の食の安全性や安心感はとてつもなく高くて、自然環境の豊かさとそこからの産物であるなと。そして、そこに人との繋がり、あたたかさ、心の豊かさが加わって、ここでの「豊かな生活」が成り立っているのだなと思う。

（自然の豊かさ+食の豊かさ+心の豊かさ→豊かな生活）

人によって「豊かさ」に対する考えや感じ方はきっとそれぞれ。どんな豊かさが自分を満たしてくれるかどうか、それもまた様々。そんな中で、私がここでの暮らしで思う「豊かさ」は、決してお金で買えるものではなく、ここにしかない絶対的価値のあるもの。この町でしか得ることや感じることができなくて、それらを日々の中で感じ、その醍醐味を噛みしめながら、ここでの生活を謳歌している＾＾

ここから以降は、完全に私個人としての感覚的なところになっていくのだけど・・・

ここでの豊かさの根源はきっととてもシンプルなのだと思う。

「ただ生きる」ということ。そして、

「どう生きるか」ということ。

地に足をつけて「生きる」。土に触れた（または近い）暮らしの中で、いたってシンプルに人間としての営みを続けていく。そして、そんな中で“どのように”「生きていく」のかを見つめて、向き合っていく。なんとなーく、そんな感覚。

そこに変に強い欲だとか、競争心だとか、利己的な考えだとかは感じない。

山の中での暮らしで、昔からみなで助け合ってきた歴史があるからかもしれない。これはあくまで私の憶測というか感覚で、まだ勉強不足であるし、上手く言語化もできてないのだけど、池田町の方々と接していて、なんとなくそんな様な感じを抱いている。

その生き方の真っ直ぐさや純粋さに惹かれているのかもしれない。

心が満たされていない時こそ暴食したり、物欲に走ったりする。そして、自分でいっぱいいっぱいになると他者まで気が回らず、利己的になったり、相手を傷つけたりする。

物や情報やサービス、色々なもので溢れて、選びきれず、見失ったり、時に消耗したりする。そこに物質的な豊かさがあったとしても、心は満たされない。心の豊かさを手にできないと本来の「その人らしさ」から遠ざかってしまうのかもしれない。本人の意とは反して。

都会で働いていた頃、「自分とはなんなんだ？私らしさとはなんなのか？なにがしたいのか？どう生きたいのか？」そんなモヤモヤを抱えて、心を消耗しながら生きていた私。それが今では、池田町の様々な豊かさに支えられ、これまでよりも遥かに「自分らしさ」を感じながら、余計なことは考えず、とてもシンプルに「ただ生きる」ということを実践し、毎日たのしく生活できてる。

今回はちょっと固めな感じ（？）になってしまったけれど・・・

畑の野菜たちの世話をしながら、いただいた野菜の調理をしながら、これまでなんとなく感じていた色々をつらつらと書いてみました＾＾

この与えてもらっている「心の豊かさ」を少しずつでも還元していけるようになりたいな～！