池田にいる若者移住者は、数ある地域の中から、なぜ池田に来ることを選んだのか??
若者移住者にひとりひとり出会いながら、ことばを交わすことで、その疑問を深ぼっていく。
今月も来ました、若者移住考シリーズです。
今回は.......どぅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる
じゃん!!!
Part1.ここに来るまで〜まっちゃんと池田町の出会い〜
まっちゃんは、三重県出身。大学は北海道で、生物分野や環境教育のことを学んだそう。
そして卒業後、池田町へ来るという道をたどっている。
北海道から福井へー。何がまっちゃんをここへ連れてきたのか?
(*インタビューイであるまっちゃんを「松本」、インタビュアーであるまりこを「川上」で記します)
川上:池田町は、いつ来たんですか?
松本:2016年の3月末に来ました。新卒で来たので22のときです。
川上:新卒で!大学から池田へっていう流れを詳しく教えてください。
松本:卒業するにあたって就職するじゃないですか。野外活動系に進みたいと思ったんです。そういう募集を探してみると、大体任期付きで、お給料がめちゃくちゃ安い。それではさすがに暮らしていけないなと。探し続けたら、池田町が木育・木活をしているのを見て、惹かれて。これまでやってきたことを活かして貢献できるのでは?と思いましたね。
川上:それは、インターネットで知ったんですか?
松本:そう。インターネットでひたすら調べて。自然体験なうっていうサイトに公募でてて、お給料も他と比べたらいいし。すごいざっくり書いてあった、こういうことしたい人みたいな。アドベンチャーしながら、新規事業開拓の余地もありそうだなと思って。
そう、まっちゃんが自然体験なうで見つけたのは、ツリーピクニックアドベンチャー(以下、TPA)のスタッフ公募だった。
ちなみにこの公募、TPAのスタッフの方は自然体験なうに載ってることを知らず、なぜ載ってたのか不思議だそうだ笑
なにがともあれそんな不思議が、たまたままっちゃんをここへ繋いだのだから、なんだかすごいことに思える。
川上:野外活動系で、お金もある程度もらえて、ということでしたが、他に決め手となる要素はありましたか?例えば、場所とか。ここらへんで働きたいとか?
松本:場所はどうでもよかったですね。場所より、何ができるか。
川上:えー!びっくり、なんでだろう・・・!私とは真逆だ〜。
松本:自然体験系はそもそも募集が少なくて、大体日本中のどこでも出てくる。
日本のほぼどこでも募集が出る野外活動系に進みたいと前々から決めていたからこそ、場所にこだわらないという構えが形成されていたのだろうか・・・?
川上:就活っていくつかの企業を並行してやると思うんですけど、なんでTPAにしたんですか?
松本:1番最初だったから、TPAが。
川上:え!?1番最初だったから!?
松本:ええ。面接すごかったですよ。その日のうちに北海道へ帰ったんですけど、空港降りた頃に電話かかってきて「合格です!」って笑 あいつはすごいから絶対とれって笑 その電話で行きます!って答えて。他の進んでたとこも全部辞めた。
川上:なんで他のをやめたんですか?
松本:んーあんまり条件がよくなかった。ある程度やることも決まってたので、もうちょい自由がいいなぁって。TPAの求人はふわっとしてたから、開拓できるかもって思いました。木育・木活っていう町の方針も合致してたし。
川上:つまり①野外活動ができる②ふわっとしてて開拓の余地がある③金額面がよかった④町が木育・木活の方針を持ってたっていう4点が決め手ですか?
松本:そうですね。
場所にこだわりまくってここへ来た私とはちがった話が聞けて面白い。
何ができるかという点を重視して福井に来たまっちゃん。
三重から北海道へ行った理由も、学びたいこと、したいことができる大学を選んだら北海道になったそうだ。本人は「割と安直な考えで行きましたよ」と言う。
迷いや揺らぎがさほどなく移住する人もいるのだなぁ〜と。点と点を定規でびっと結ぶかのような、直線的移住。の、あり方。
Part2.来てから、7年間
池田に住み始めて7年のまっちゃん。
約5年間TPAで働いたのち、「あそびばプロジェクト」として独立した。
この7年間はどんなものだったのだろうか。
川上:TPAにいた5年間はどんなことをしてたんでしょう?
松本:スノーシュートレッキングの企画したり、役職ついたり、自然体験学習チームをつくったり。やりたいことは諸々できましたね。
川上:あそびばプロジェクトは退職後に構想したんですか?
松本:いえ、在職中に。公益性のある森づくりもしたいと思って。
2020年6月からTPAとあそびばプロジェクトの両方を走らせたそうな。なんという精神力、気力、体力....!
しかし、疑問に思う。なぜあそびばプロジェクトを池田町でやろうと思ったのか。質問すると・・・。
松本:それはね、固定のお客さんがつき始めたんです。もっと頻度増やせませんかって声を頂いたりして。あと、コミュニティ林業をやってる人もいるから。
川上:コミュニティ林業!?
松本:今あそびばプロジェクトの拠点になってる菅生(池田町の集落名)が、コミュニティ林業っていうのを始めていて。みんなで森を管理していこうっていう動きです。そういう志のある方と一緒にやっていきたいと思ってますね。
川上:知らなかったです、コミュニティ林業のこと!熱い。
松本:そう。それぞれの地区にある程度補助金を出すのでやってくださいってすると、森林組合もやらないといけない仕事をちゃんとやれる時間も確保できる。動きとしてコミュニティ林業を押したいという話が出ていて。菅生が、先駆けでやっている。
豊かな自然を残していくことは数百年単位のことで、継続性のある活動に育てていきたいと語るまっちゃん。
お客さんがつき始めたこと、同じ志を持つコミュニティがあるという理由の他にはどんな理由があるのだろうか?
松本:う〜ん、あと雪が多いのもいいかな。しかも北陸の雪は、重いけど固まりやすいのでなんでもつくれる。
川上:事業の目線からいくと、よい?
松本:うん、暮らしは大変。笑でも池田町めぐまれてます。周りからも良くしていただいて。古民家も頂けたりして。これ以上の良い条件はないと思ってます。
川上:良い条件っていうのは、お客さんがいる、雪がある、菅生のコミュニティがある、町の木育・木活の方針と自分が思い描くことが合致しているということ?
松本:そう。自分の公益性の高い森づくりをしたいっていう目的と、周りからの期待と。自分の目標を達成するには、ここしかないなと。
「ささる人には、しっかりささる」
ってこういうことかなぁ〜と思うようなお話でした。
誰かが地道にコツコツ進めていることが、
然るべきタイミングで、然るべき人にささって、池田町と繋がる。
そんな未来が、これからもあるんだろうな〜。
【若者移住考シリーズとは】
いま若者の地方移住が社会現象化していると言われています。
若者の地方移住に関するイメージや、言説が増えてきているとも言えるでしょう。
そんな若者の地方移住をリアルに即してミクロでみてみる。
ミクロでみて考えてると、何が浮かび上がってくるのか。
そしてそのミクロ(個々人の移住に関するあれこれ)が集積した時に、立ち上がってくる「若者の地方移住」とは何なのか。
移住の話は、いち個人の話であると同時に社会の話だとも思っています。
「立ち上がってくる若者の地方移住」を通して、ひいては今の池田町を、地方を、社会を考えていくことができたらと思っています。
【これまでのシリーズ】
vol.1 あたくし
vol.2 蛇を食べちゃう清野くん
vol.3 県内移住のはるのちゃん
まりこ
(本名 川上真理子)
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大都市で24年間をTO DO(したいこと)ファーストで
生きてきて、大学3年の時に自分の在り方の大切さ
に気づく。
ご縁がありたまたま出会った池田町での
素朴で等身大な人や自然に惹き付けられ
大学院卒業後、新卒無職で池田に移住。居候ちう。
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現在の活動はこちら👇
●池田町見習い人(めざせ何でも屋)
●一般社団法人の立ち上げ手伝い
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好きな食べ物)ちんころいも※池田町限定
現在、畑仕事や古民家改修により筋肉強化中。